【2025年最新比較】体組成計の選び方完全ガイド|タニタ・オムロン・Withings徹底比較
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体組成計を選ぼうとして、タニタ・オムロン・Withingsのどれにすべきか迷っていませんか?「測定精度が高いのはどれ?」「Wi-Fi自動同期って本当に便利?」「価格差に見合う価値はある?」こうした疑問を持つのは当然です。
この記事では、体組成計の測定精度を決める科学的な要素を解説した上で、3大メーカーの特徴を徹底比較します。さらに、私が最終的にWithingsを選んだ理由と実際の使用感もお伝えします。
この記事で分かること:
- 体組成計の測定精度を決める3つの科学的要素
- タニタ・オムロン・Withingsの強み・弱みの比較
- 目的別・価格帯別のおすすめ製品
- Wi-Fi自動同期の圧倒的な利便性
- 正確に測定するための7つのポイント
体組成計と体重計の違い|なぜ体組成計が必要なのか?

体重計が「体の重さ」だけを測定するのに対し、体組成計は体重に加えて体脂肪率・筋肉量・内臓脂肪レベルなど、体の内部構造まで測定できます。
体重だけでは分からない「隠れ肥満」の危険性
体重が標準範囲内でも、体脂肪率が高い「隠れ肥満」は健康リスクが高いことが分かっています。例えば、身長170cm・体重65kgでBMI22.5(標準)の2人がいても、体脂肪率15%の人と25%の人では、健康状態が大きく異なります。
体脂肪率25%の人は、筋肉量が少なく基礎代謝が低いため、脂肪が蓄積されやすい体質です。生活習慣病のリスクも高まります。体組成計を使うことで、こうした「見えない健康リスク」を可視化できるのです。
体組成計で測定できる主要項目
- 体脂肪率: 体重に占める脂肪の割合(男性10-19%、女性20-29%が標準)
- 内臓脂肪レベル: 内臓周辺の脂肪量(生活習慣病と強い関連)
- 筋肉量: 姿勢維持や代謝に関わる筋肉組織の重さ
- 基礎代謝量: 安静時に消費する最低限のエネルギー
- 骨格筋率: 運動で増やせる筋肉の割合
- 推定骨量: 骨に含まれるミネラル量
体組成計の測定精度を決める3つの要素
体組成計の測定精度は、以下3つの要素で決まります。メーカー選びの前に、この基礎知識を押さえておきましょう。
1. デュアル周波数vsシングル周波数|測定精度の科学的な違い
体組成計は「生体電気インピーダンス法」を採用しています。これは、体に微弱な電流を流し、その電気抵抗値から体脂肪率や筋肉量を推定する方法です。
シングル周波数(従来型)
- 1種類の周波数(50kHz前後)で測定
- 主に体表面の水分量・脂肪量を測定
- 価格が安い(3,000円〜10,000円)
- 日常的な健康管理には十分
デュアル周波数(高精度型)
- 2種類の周波数(低周波・高周波)で測定
- 低周波:細胞外の水分・脂肪を測定
- 高周波:細胞膜を透過し、細胞内まで測定
- 筋肉の質(筋質)まで評価可能
- 価格が高い(15,000円〜35,000円)
タニタの「インナースキャンデュアル」シリーズは、このデュアル周波数測定と、医療分野の分析手法「4C法」を組み合わせた「4C Technology」を搭載しています。体格や体形による誤差を最小化し、業務用に近い精度を実現しています。
結論: 本格的なボディメイクやアスリートにはデュアル周波数が必須。一般的な健康管理・ダイエットならシングル周波数で十分です。
2. 両足測定vs両手両足測定|どちらを選ぶべきか?
両足測定(足だけで測定)
- 乗るだけで測定完了
- 下半身を中心に測定
- 操作が簡単で継続しやすい
- 価格が安い
両手両足測定(グリップ付き)
- ハンドルを持ち上げて測定
- 全身+部位別(腕・脚・体幹)測定が可能
- 測定精度が高い
- 価格が高く、測定に手間
部位別測定ができるモデルは、「右腕の筋肉量が左腕より少ない」といったバランスの把握に役立ちます。トレーニング効果を部位ごとに確認したいアスリートには有用ですが、一般的なダイエットには不要です。
3. 測定値が変動する理由と正確に測るコツ
体組成計の測定値は、体内の水分量と体温に大きく影響されます。これは生体電気インピーダンス法の原理上、避けられない特性です。
測定を避けるべきタイミング:
- 起床直後: 水分が全身に移動中で不安定
- 食後2時間以内: 消化器官に血液が集中し、手足の水分量が減少
- 運動直後: 発汗と血流増加で水分分布が変化
- 入浴・サウナ後: 体温上昇と発汗で数値が大きく変動
- 生理中(女性): 体内から水分が排出され、体脂肪率が高めに出る
最適な測定タイミング:
- 起床時・排尿後: 水分分布が安定している
- 入浴前: 食後2時間以上経過していれば理想的
タニタ公式は「食前かつ入浴前」を推奨しています。重要なのは、毎日同じ時間・同じ条件で測定すること。絶対値より「変化の傾向」を見ることが健康管理の基本です。
タニタ vs オムロン vs Withings|3大メーカー徹底比較

ここからは、3大メーカーの特徴を詳しく比較します。
タニタの特徴と強み
測定精度で選ぶならタニタが最強
タニタは、日本で初めて家庭用体組成計を開発したメーカーです。医療機関やフィットネスジムでも業務用機器として広く採用されています。
強み:
- 測定精度: デュアル周波数+4C Technologyで業界最高クラス
- 独自指標: 筋質点数(筋肉の質を100点満点で評価)
- 測定項目: 最大26項目(部位別測定モデル)
- 日本製: 自社工場で製造、JIS認証取得
- アスリートモード: 週12時間以上運動する人向けの専用モード
弱み:
- Wi-Fi自動同期モデルなし(Bluetoothのみ)
- アプリが少し使いにくい(シンプルすぎる)
- 高精度モデルは価格が高い(20,000円〜35,000円)
おすすめモデル:
- RD-931L(35,000円前後):筋質点数+部位別測定+デュアル周波数
- RD-915L(18,000円前後):筋質点数+デュアル周波数
- BC-768(6,000円前後):エントリーモデル、Bluetooth対応
こんな人におすすめ:
- 本格的な筋トレ・ボディメイクをしている
- 測定精度を最優先したい
- 筋肉の質まで詳しく知りたい
オムロンの特徴と強み
操作性・速度で選ぶならオムロンが最適
オムロンは血圧計で培った医療機器技術を体組成計にも応用しています。「乗るだけで自動認識」「最短4秒で測定完了」など、使いやすさに定評があります。
強み:
- 測定速度: 最短4秒(業界最速クラス)
- 自動認識機能: 乗るだけで測定者を識別
- 骨格筋率: 運動で増やせる筋肉の割合を表示
- エコシステム連携: OMRON connectで血圧計・体温計とまとめて管理
- ディスプレイ: 大きく見やすい、立ったまま確認可能
弱み:
- 推定骨量・体内年齢の表示なし
- デュアル周波数モデルなし(タニタより測定精度は劣る)
- 筋質点数のような独自指標なし
おすすめモデル:
- KRD-703T(20,000円前後):両手両足測定、部位別測定
- KRD-603T2(10,000円前後):Bluetooth、自動認識
- HBF-228T(6,000円前後):エントリーモデル
こんな人におすすめ:
- シンプルで使いやすいものが良い
- 測定時間を短縮したい
- オムロン製品(血圧計など)で統一管理したい
Withingsの特徴と強み
利便性・エコシステム連携で選ぶならWithings一択
WithingsはフランスのヘルステックメーカーでApple Storeでも公式販売されているブランドです。最大の特徴は「Wi-Fi自動同期」による圧倒的な利便性です。
強み:
- Wi-Fi自動同期: 乗るだけで完全自動、アプリ起動不要
- エコシステム連携: Apple Health、Google Fit、Fitbitとシームレス連携
- CSV出力: PCサイトでデータ管理・エクスポート可能
- デザイン性: フランス製のスタイリッシュなデザイン
- 測定項目: 15項目以上(Body Smart)、心拍数測定も可能
- ユーザー自動認識: 最大8人まで
弱み:
- タニタのデュアル周波数モデルより測定精度は劣る
- 筋質点数のような独自指標なし
- サイズが大きめ(32.5×32.5cm)
- 価格が中〜高価格帯(15,000円〜25,000円)
おすすめモデル:
- Body Smart(16,000円前後):Wi-Fi、100g単位、15項目測定
- Body+(18,000円前後):Wi-Fi、200g単位、基本項目
こんな人におすすめ:
- 完全自動化して継続のハードルを下げたい
- Apple/Google/Fitbitのエコシステムを活用している
- デザイン性も重視したい
- Bluetooth接続の煩わしさから解放されたい
【比較表】一目で分かる3社の違い
| 項目 | タニタ | オムロン | Withings |
|---|---|---|---|
| 測定精度 | ◎(デュアル周波数) | ○(シングル周波数) | ○(シングル周波数) |
| 測定速度 | ○(10秒前後) | ◎(最短4秒) | △(15秒前後) |
| 自動同期 | Bluetooth | Bluetooth | Wi-Fi(完全自動) |
| エコシステム連携 | △ | ○(OMRON製品) | ◎(Apple/Google/Fitbit) |
| 独自指標 | 筋質点数 | 骨格筋率 | - |
| 測定項目数 | 最大26項目 | 最大8項目 | 15項目以上 |
| CSV出力 | × | × | ○ |
| デザイン性 | ○ | ○ | ◎ |
| 価格帯 | 5,000円〜35,000円 | 4,000円〜25,000円 | 15,000円〜25,000円 |
測定項目の意味を正しく理解する|健康管理に本当に必要な数値は?
体組成計は多くの項目を測定できますが、本当に必要な数値を理解しておきましょう。
絶対に確認すべき基本項目
1. 体脂肪率
体重に占める脂肪の割合。内臓脂肪と皮下脂肪の合計です。
- 男性標準:10-19%
- 女性標準:20-29%
体脂肪率が高すぎると生活習慣病リスクが上がりますが、低すぎても問題です。女性の場合、20%を切ると生理が止まる可能性が高くなります。体脂肪には体温調節やホルモン分泌などの重要な役割があるのです。
2. 内臓脂肪レベル
内臓周辺に蓄積した脂肪の量を指標化したものです。メタボリックシンドロームの判定基準にもなっており、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病と強い関連があります。
- 標準:レベル10未満
- やや高い:レベル10-14
- 高い:レベル15以上
内臓脂肪は皮下脂肪より減りやすいため、適切な運動と食事管理で改善できます。
3. 筋肉量・基礎代謝量
筋肉量が増えると基礎代謝量が上がり、「太りにくい体質」になります。ダイエットで体重を減らしても、筋肉量まで減ってしまうと基礎代謝が低下し、リバウンドしやすくなります。
基礎代謝量は1日の総エネルギー消費の約7割を占めます。筋肉量を維持・増加させることが、健康的なダイエットの鍵です。
あると便利な追加項目
- 骨格筋率: 運動で増やせる筋肉の割合(オムロンの特徴)
- 推定骨量: 骨密度の目安、20歳頃がピーク
- 体水分率: 体内の水分量、脱水状態の把握に
- 体内年齢: 基礎代謝をもとに算出した体の年齢
- 筋質点数: 筋肉の質を評価(タニタの独自指標)
多機能=良い製品とは限らない理由
測定項目が多ければ良いわけではありません。重要なのは、自分が継続的にチェックする項目があるかです。
体組成計を購入した人の多くが、最初は全項目をチェックしますが、結局見るのは「体重・体脂肪率・筋肉量」の3つだけ、というパターンが非常に多いのです。
測定項目が多いほど価格も高くなるため、自分の目的に合った項目を測定できるモデルを選ぶことが賢明です。
【目的別・価格帯別】失敗しない体組成計の選び方
ここからは、目的と予算別におすすめ製品を紹介します。
ダイエット目的(5,000円〜10,000円)
必要な測定項目:
- 体重、体脂肪率、内臓脂肪レベル、BMI、基礎代謝量
おすすめ製品:
-
タニタ BC-768(6,000円前後)
- Bluetooth対応、5人登録
- 体脂肪率・内臓脂肪・筋肉量など基本項目
- 乗るピタ機能(自動認識)
-
オムロン KRD-603T2(10,000円前後)
- Bluetooth対応、4人登録
- 骨格筋率測定可能
- 測定速度が速い(約4秒)
-
タニタ BC-316(8,000円前後)
- 50g単位の高精度測定
- シンプルで使いやすい
- アプリ連携なし(本体のみ)
筋トレ・ボディメイク目的(10,000円〜20,000円)
必要な測定項目:
- 筋肉量、骨格筋率、体脂肪率、部位別測定(できれば)
おすすめ製品:
-
タニタ RD-915L(18,000円前後)
- デュアル周波数測定
- 筋質点数測定
- Bluetooth対応
-
オムロン KRD-703T(20,000円前後)
- 両手両足測定
- 部位別(体幹・両腕・両脚)測定
- Bluetooth対応
-
タニタ BC-705N(10,000円前後)
- 乗るピタ機能
- 9段階判定表示
- コスパ良好
完全自動化・エコシステム重視(15,000円〜25,000円)
Withingsが最適解
-
Withings Body Smart(16,000円前後)
- Wi-Fi自動同期(完全自動)
- 100g単位測定
- 15項目以上測定
- Apple Health/Google Fit/Fitbit連携
- カラーディスプレイ
-
Withings Body+(18,000円前後)
- Wi-Fi自動同期
- 200g単位測定
- 基本項目測定
- 8人まで自動認識
Withingsを選ぶべき人:
- Apple/Google/Fitbitのエコシステムを活用している
- Bluetooth接続の手間を省きたい
- 継続のハードルを最小化したい
- データをCSV出力してPCで管理したい
本格的な健康管理・アスリート向け(20,000円〜35,000円)
デュアル周波数・高精度モデル
-
タニタ RD-931L(35,000円前後)
- デュアル周波数+4C Technology
- 筋質点数+部位別測定
- 26項目測定
- 50g単位
-
タニタ RD-930L(30,000円前後)
- RD-931Lの廉価版
- デュアル周波数+4C Technology
- 部位別測定
- 100g単位
-
オムロン KRD-608T2(22,000円前後)
- 両手両足測定
- 部位別測定
- 自動認識
家族利用・シンプル重視(3,000円〜8,000円)
コスパ最強のエントリーモデル
-
オムロン HBF-228T(6,000円前後)
- Bluetooth対応
- 基本項目測定
- 4人登録
- シンプル操作
-
タニタ BC-332L(5,000円前後)
- Bluetooth対応
- 5人登録
- コンパクト設計
-
エレコム HCS-WFS02(4,000円前後)
- Wi-Fi/Bluetooth対応
- 基本項目測定
- コスパ良好
私がWithingsを選んだ理由|実際の使用感レビュー
ここからは、私が最終的にWithings Body Smartを選んだ理由と、実際の使用感をお伝えします。
Wi-Fi自動同期の圧倒的な利便性
Bluetooth接続の煩わしさから解放された
タニタやオムロンのBluetooth対応モデルを使っていた時は、こんな手間がありました:
- スマホを持って体組成計の近くへ移動
- アプリを起動
- 測定開始
- 測定完了後、データ転送を確認
- アプリを閉じる
これが毎日続くと、地味にストレスです。朝の忙しい時間、スマホを持っていない時、子供を測定する時など、「今日はいいか」となりがちでした。
Withingsは乗るだけで完結
Withingsに変えてから、測定の流れはこうなりました:
- 体組成計に乗る
- 以上
本当にこれだけです。データは自動的にクラウドに保存され、いつでもスマホ・PC・タブレットから確認できます。アプリを起動する必要も、スマホを持ち歩く必要もありません。
継続のハードルが劇的に下がる
体組成計で最も重要なのは「継続して測定すること」です。どれだけ高精度でも、週に1回しか測らなければ意味がありません。
Withingsの完全自動化により、測定を継続できる確率が格段に上がりました。家族全員が自然に毎日測るようになったのは、この「乗るだけで完結」という体験の力です。
エコシステム連携の強さ
Apple Health、Google Fit、Fitbitとシームレス連携
私はApple Watchを使っているので、Apple Healthで健康データを一元管理しています。WithingsはApple Healthと完璧に連携し、体重・体脂肪率・筋肉量・BMIなどが自動的に同期されます。
これにより:
- Apple Watchの活動量データ
- Withingsの体組成データ
- 睡眠データ(Apple Watch/Oura Ring)
- 食事データ(MyFitnessPalなど)
すべてをApple Healthで一元管理できます。Google FitやFitbitユーザーも同様です。
CSV出力でPCでも管理可能
WithingsのPCサイトでは、全データをCSV形式でエクスポートできます。Excelやスプレッドシートで独自の分析をしたい人には、これが非常に便利です。
タニタやオムロンのアプリには、この機能がありません。
測定精度 vs 利便性のトレードオフ
タニタのデュアル周波数モデルには測定精度で劣る
正直に言うと、Withingsの測定精度はタニタRD-930L/931Lには及びません。特に筋質点数のような「筋肉の質」を評価する機能はありません。
しかし、日常的な健康管理・ダイエット・一般的な筋トレには、Withingsの精度で十分です。体脂肪率の誤差は±2%程度であり、変化の傾向を把握するには問題ありません。
継続できることが最も重要
高精度な体組成計を買っても、測定が面倒で週1回しか使わなければ意味がありません。Withingsの「乗るだけ完結」という体験は、継続性を飛躍的に高めます。
健康管理において、多少精度が劣っても毎日測定する > 高精度だが週1回しか測定しないです。
デザインと生活への馴染み方
インテリアを邪魔しないスタイリッシュさ
Withingsはフランス製らしいミニマルなデザインで、脱衣所に置いても違和感がありません。ガラス天板の質感も高級感があります。
ただし、サイズは32.5×32.5cmとやや大きめです。タニタの一般的なモデル(28×28cm)より一回り大きいため、収納スペースが限られている人は注意が必要です。
カラーディスプレイが見やすい
Body Smartは2.8インチのカラーディスプレイを搭載しており、測定値がとても見やすいです。天気予報も表示されるため、朝の体重測定と同時に天気もチェックできます。
数字を非表示にして応援メッセージに差し替える機能もあり、家族に体重を見られたくない場合に便利です。
体組成計を使いこなす7つのポイント

せっかく体組成計を買っても、正しく使わなければ意味がありません。以下の7つのポイントを押さえましょう。
1. 毎日同じ時間・同じ条件で測定する
体組成計の測定値は、時間帯・食事・運動・水分摂取などで変動します。毎日同じ条件で測定することで、正確な変化の傾向を把握できます。
おすすめの測定タイミング:
- 起床時・排尿後(水分分布が安定)
- 夕食前・入浴前(食後2時間以上経過)
2. 数値の「絶対値」より「変化の傾向」を見る
体脂肪率20%が正確に20.0%なのか、実際は19%または21%なのかは分かりません。家庭用体組成計の絶対値には±2-3%程度の誤差があります。
重要なのは、「先月より体脂肪率が2%減った」「筋肉量が1kg増えた」といった変化の傾向です。1日の変動に一喜一憂せず、週単位・月単位で見ましょう。
3. スマホアプリでデータを可視化する
数値を記録するだけでなく、グラフで可視化することで、変化の傾向が直感的に分かります。Bluetooth/Wi-Fi対応モデルを選び、アプリを活用しましょう。
4. 測定前の水分摂取・食事に注意
食後すぐや大量に水を飲んだ後は、体内水分量が変動し、正確な測定ができません。食後2時間以上空けることを推奨します。
5. 生理周期による変動を理解する(女性)
女性は生理周期によって体内水分量が変動します。生理前はむくみやすく体重が増え、生理中は水分が排出されて体脂肪率が高めに出る傾向があります。
生理周期による変動を理解し、過度に気にしないことが大切です。
6. 体組成計の置き場所を固定する
体組成計は、硬く平らな床に置く必要があります。カーペットやヨガマットの上では正確に測定できません。
また、測定の度に場所を変えると、微妙な傾斜の違いで数値が変動します。置き場所を固定しましょう。
7. 3ヶ月以上継続して変化を確認
体組成の変化は、すぐには現れません。ダイエットや筋トレの効果が数値に表れるのは、最低でも1ヶ月、理想的には3ヶ月以上継続した後です。
短期的な変動に一喜一憂せず、長期的な視点で変化を確認しましょう。
よくある質問(FAQ)

Q1: 安い製品と高い製品の測定精度は実際どのくらい違う?
A: 体重の測定精度はほぼ同じです。価格差が出るのは、体脂肪率・筋肉量などの推定精度です。
- 3,000円〜8,000円(シングル周波数): 体脂肪率の誤差±3-5%
- 15,000円〜35,000円(デュアル周波数): 体脂肪率の誤差±2-3%
日常的な健康管理なら安価なモデルで十分。本格的なボディメイクやアスリートは高精度モデルを選ぶべきです。
Q2: メーカーによって体脂肪率の数値が違うのはなぜ?
A: 各メーカーが独自のアルゴリズム(計算式)を使っているためです。
タニタは日本人15,000件以上の生体データ、オムロンは水中体重秤量法や呼気分析装置のデータを基準にしています。アルゴリズムが違えば、同じ人でも数値が変わります。
重要なのは、同じメーカーの同じ機種で継続測定することです。
Q3: Wi-Fi自動同期とBluetooth、どちらが便利?
A: 圧倒的にWi-Fi自動同期が便利です。
Bluetooth:
- スマホを持って体組成計の近くへ移動
- アプリを起動
- 測定後にデータ転送を確認
Wi-Fi自動同期(Withings):
- 乗るだけで完結
- アプリ起動不要
- スマホを持ち歩く必要なし
継続性を重視するなら、Wi-Fi自動同期のWithingsが最適です。
Q4: 50g単位と100g単位、どちらを選ぶべき?
A: ダイエット・赤ちゃんの体重測定には50g単位が便利です。
一般的な健康管理なら100g単位で十分。ただし、「昨日より200g減った!」という小さな変化でモチベーションが上がる人は、50g単位を選ぶと良いでしょう。
Q5: Withingsの測定精度はタニタ・オムロンと比べてどう?
A: タニタのデュアル周波数モデルには劣りますが、オムロンの一般モデルと同等レベルです。
マイベストの検証では、Withings Body+の体重測定精度は医療用InBody270との誤差わずか60gで満点評価を獲得しています。体脂肪率の誤差は±2-3%程度です。
日常的な健康管理・ダイエットには十分な精度です。
まとめ|自分に合った体組成計を見つけるための3ステップ
最後に、体組成計選びの3ステップをまとめます。
ステップ1: 使用目的を明確にする
- ダイエット: 体脂肪率、内臓脂肪レベル、基礎代謝
- 筋トレ・ボディメイク: 筋肉量、骨格筋率、筋質点数、部位別測定
- 健康管理: 体重、BMI、内臓脂肪レベル
ステップ2: 優先順位を決める
測定精度 > 利便性 → タニタ
- デュアル周波数+4C Technology
- 筋質点数で筋肉の質を評価
- 本格的なアスリート・ボディメイク向け
- おすすめ:RD-931L、RD-915L
操作性・速度 > 測定項目 → オムロン
- 最短4秒で測定完了
- 乗るだけで自動認識
- シンプルで使いやすい
- おすすめ:KRD-603T2、KRD-703T
利便性・エコシステム > 測定精度 → Withings
- Wi-Fi自動同期(完全自動)
- Apple Health/Google Fit/Fitbit連携
- 継続のハードルを最小化
- おすすめ:Body Smart、Body+
ステップ3: 予算と必要機能から絞り込む
- エントリー(3,000円〜8,000円): タニタBC-768、オムロンHBF-228T
- ミドル(10,000円〜20,000円): タニタRD-915L、オムロンKRD-703T、Withings Body Smart
- ハイエンド(20,000円〜35,000円): タニタRD-931L、タニタRD-930L
結論:完全自動化とエコシステム連携を重視するなら、Withingsが最有力候補
私は最終的にWithings Body Smartを選びました。理由は以下の3つです:
- Wi-Fi自動同期による圧倒的な利便性: 乗るだけで完結、継続のハードルがゼロ
- エコシステム連携の強さ: Apple Health/Google Fit/Fitbitとシームレス連携
- 継続できることが最も重要: 高精度でも測定しなければ意味がない
タニタのデュアル周波数モデルは測定精度で優れていますが、私の使用目的(日常的な健康管理・ダイエット)には、Withingsの精度で十分でした。
「乗るだけで完結」という体験は、想像以上に快適です。Bluetooth接続の煩わしさから解放され、家族全員が自然に毎日測定するようになりました。
もしあなたが:
- Apple/Google/Fitbitのエコシステムを活用している
- 測定を自動化して継続のハードルを下げたい
- データをCSV出力してPC管理したい
- デザイン性も重視したい
なら、Withingsが最適な選択肢です。
一方で、本格的な筋トレやボディメイクをしており、筋質点数や部位別測定が必要なら、タニタRD-930L/931Lを選ぶべきです。
体組成計選びの参考になれば幸いです。
参考文献・出典:
- タニタ公式:体組成計の測定項目の見かた - https://www.tanita.co.jp/content/measure_taisoseikei/
- オムロン公式:体組成計の測定項目 - https://www.healthcare.omron.co.jp/product/hbf/guide/02.html
- マイベスト:Withings Body+レビュー(2024年) - 医療用InBody270との比較検証
- タニタマガジン:体組成計の正しい使い方 - https://www.tanita.co.jp/magazine/column/4788/
- エレコム:正確なデータを得るには"時間"が大切 - 体組成計の測定タイミング解説