オートファジーとは?ノーベル賞受賞の仕組みから活性化する方法まで徹底解説
共有する
「オートファジー」という言葉を健康番組やダイエット情報で見かけたことはありませんか?2016年にノーベル賞を受賞したこの仕組みは、私たちの細胞が持つ驚異的な「リサイクルシステム」として、今、世界中で注目されています。
**結論から言うと、オートファジーとは細胞が自分自身の一部を分解して再利用する「自食作用」のことです。**この仕組みが正常に働くことで、細胞は常に健康な状態を保ち、老化や病気から私たちを守っています。
この記事では、オートファジーの基本的な仕組みから、科学的根拠に基づいた活性化方法、そして実践する際の注意点まで、最新の研究データをもとに詳しく解説します。
目次
- オートファジーとは?細胞が自分を食べる驚きのメカニズム
- なぜノーベル賞?大隅良典教授の功績と研究の意義
- オートファジーの3つの重要な役割
- オートファジーが低下するとどうなる?加齢との関係
- オートファジーを活性化する方法【科学的根拠付き】
- オートファジーの効果が出るまでの期間
- オートファジーダイエットの注意点とリスク
- まとめ
オートファジーとは?細胞が自分を食べる驚きのメカニズム

オートファジー(Autophagy)は、ギリシャ語の「Auto(自分自身)」と「Phagy(食べる)」を組み合わせた言葉で、日本語では「自食作用」と訳されます。
私たちの体は約37兆個もの細胞で構成されていますが、その一つひとつの細胞の中で、古くなったタンパク質や壊れた細胞小器官を「自分で食べて」分解し、新しい材料として再利用する仕組み——それがオートファジーです。
細胞内で何が起きているのか
オートファジーのプロセスは、次のように進行します:
- 隔離膜の出現: 細胞内に扁平な膜構造が現れる
- オートファゴソームの形成: この膜が古いタンパク質や細胞小器官を包み込み、直径約1μm(1mmの1000分の1)の袋状構造を作る
- リソソームとの融合: オートファゴソームが、分解酵素を含む「リソソーム」という器官と結合
- 分解と再利用: リソソーム内の酵素が内容物をアミノ酸などの小さな分子に分解し、細胞が再利用
このプロセスは数十分で完了し、24時間休むことなく続いています。
1日240gのタンパク質をリサイクルする仕組み
驚くべきことに、私たちは1日に約70gのタンパク質を食事から摂取していますが、それ以外に1日約240gのタンパク質を自らの細胞内で作り出しています。
この240gは、もともと細胞の中にあったタンパク質をオートファジーなどで分解して作られたもの。つまり、食事から得るタンパク質の約4倍もの量を、細胞内でリサイクルしているのです。
大阪大学の吉森保名誉教授の研究によれば、このような細胞の中身の入れ替えがなければ、生活習慣病や心不全、アルツハイマー型認知症など、さまざまな病気のリスクが高まることが分かっています。
なぜノーベル賞?大隅良典教授の功績と研究の意義
2016年10月3日、東京工業大学の大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、ノーベル生理学・医学賞を単独受賞しました。
1990年代まで忘れられていた研究分野
実は、オートファジーという現象自体は1960年代から電子顕微鏡で観察されていました。しかし、その詳しいメカニズムは長年謎のままで、1990年代半ばには年間わずか数本の論文しか発表されない、ほとんど忘れ去られた研究分野でした。
ATG遺伝子の発見が世界を変えた
大隅教授の最大の功績は、1993年に出芽酵母を用いた実験で**オートファジーに必須な遺伝子群(ATG遺伝子)**を世界で初めて同定したことです。
この発見により:
- オートファジーが「いつ」「どのように」起こるのかが分子レベルで解明された
- 酵母で見つかったATG遺伝子が、哺乳類や植物にも保存されていることが判明
- オートファジーが酵母からヒトまで、すべての真核生物に共通する基本的な生命現象であることが証明された
大隅教授の研究をきっかけに、オートファジー研究は飛躍的に発展。現在では年間3,000本以上の論文が発表される、生物学で最も注目される研究分野の一つとなっています。
「日本発」の世界的研究
オートファジー研究は、大隅教授をはじめとする日本の研究者が中心となって進められた「日本発」の研究分野です。東京工業大学、大阪大学、東京大学などの研究チームが世界をリードし続けており、医学・生物学の新境地を切り開いています。
オートファジーの3つの重要な役割
オートファジーは、私たちの健康維持に欠かせない3つの重要な役割を担っています。
役割1: 細胞の新陳代謝(毎日少しずつ細胞を入れ替える)
オートファジーの最も基本的な役割は、細胞の中身を常に新鮮な状態に保つことです。
車の部品を毎日少しずつ新品と交換すれば長持ちするように、細胞もオートファジーによって何十日かすると「新車の状態」に生まれ変わっています。
UHA味覚糖の研究によれば、この新陳代謝が正常に機能することで:
- 神経細胞や心筋細胞など、ほぼ一生入れ替わらない細胞を健康に保つ
- 細胞の老化を遅らせる
- 正常な細胞機能を維持する
役割2: 飢餓状態での栄養確保(生き延びるための緊急システム)
オートファジーが最初に注目されたのは、飢餓状態での生存メカニズムとしてでした。
食事ができない状況に陥ると、細胞は自分自身の一部を分解してアミノ酸を作り出し、生命維持に必要なタンパク質を合成します。
科学技術振興機構の研究では:
- 出生直後のマウスは、ほぼ飢餓に近い状態で生まれてくる
- このとき全身でオートファジーが活発化し、母体から独立して生き延びる
- オートファジーに必要なAtg5遺伝子を欠損したマウスは、出生直後に深刻な栄養不良で死亡
ヒトでも同様のメカニズムが働いていると推定されています。
役割3: 有害物質の除去(体を守るセキュリティシステム)
大阪大学大学院の研究チームが世界で初めて発見したのが、オートファジーの有害物質を狙い撃ちする能力です。
従来、オートファジーは細胞内のものをランダムに分解すると考えられていましたが、実際には:
細菌の除去(ゼノファジー)
- 免疫システムをすり抜けて細胞内に侵入した病原細菌を退治
- 2004年にA群連鎖球菌がオートファジーで分解されることを発見
壊れたミトコンドリアの除去(マイトファジー)
- 加齢で穴が開いたミトコンドリアを選択的に分解
- 活性酸素の漏出を防ぎ、細胞を保護
異常タンパク質の除去
- アルツハイマー型認知症やパーキンソン病の原因となるタンパク質の塊を分解
- 神経変性疾患の進行を抑制
オートファジーが低下するとどうなる?加齢との関係
多様な働きを担うオートファジーですが、残念ながら加齢とともにその活性は低下します。
60代以降に急速に低下
日本経済新聞の2022年の報道によれば、大阪大学の吉森名誉教授は「恐らく、オートファジーは60代ぐらいを越えると急速にその働きが低下する」と指摘しています。
実際に:
- 各種の動物実験で加齢による低下が観察されている
- ヒトの免疫細胞でも確認されている
- がん、パーキンソン病などオートファジーと関連する病気の発症率が60代で急増
ルビコンというブレーキタンパク質が増加
2009年、大阪大学大学院の研究で**ルビコン(Rubicon)**というタンパク質が発見されました。
奈良県立医科大学オートファジー・抗老化研究センターの中村修平教授らの研究によれば:
- 加齢とともにルビコンが増加することが線虫、マウス、培養細胞で確認された
- ルビコンはオートファジーを低下させる働きがある
- 本来はオートファジーが暴走しないようにするブレーキ役だが、異常に増えすぎると細胞機能が低下
興味深いことに、ルビコンをなくした線虫の実験では:
- 寿命が1.2倍伸びた
- 活動性が約2倍高まった
オートファジー低下で起こる病気
東京大学などの研究により、オートファジーを止めたマウスでは以下のような症状が現れることが分かっています:
- 生活習慣病(脂肪肝、2型糖尿病など)
- 心不全
- アルツハイマー型認知症
- 神経変性疾患(パーキンソン病など)
- がん
- 感染症への抵抗力低下
- 各種の炎症
オートファジーは、まさに健康長寿の鍵を握る仕組みと言えるでしょう。
オートファジーを活性化する方法【科学的根拠付き】

では、オートファジーを活性化するにはどうすればいいのでしょうか?科学的根拠のある方法を詳しく見ていきましょう。
方法1: 16時間断食(インターミットファスティング)
オートファジーを活性化する最も有名な方法が「16時間断食」です。
なぜ「16時間」なのか?科学的根拠
オートファジーは常にゆるやかに働いていますが、体が飢餓状態になると活発化します。その目安が、最後に食事をしてから約16時間後です。
銀座アイグラッドクリニックの解説によれば:
- 空腹後10時間: ケトン代謝(脂肪燃焼モード)が始まる
- 空腹後12〜16時間: オートファジーが活性化し始める
- 16時間以上: オートファジーが最も活発に働く
実践方法と具体例
16時間断食は、24時間のうち16時間を断食し、残りの8時間で食事をする方法です。
具体的なパターン例:
- 夜20時に夕食を終える → 翌日12時まで断食 → 12時〜20時の間に食事
- 朝7時に朝食 → 15時まで食事OK → 翌朝7時まで断食
睡眠時間を含めるので、実際には「起床後8時間食べない」程度で達成できます。
断食中に食べてもいいもの
完全な絶食ではなく、200kcalまでなら血糖値を上げないものを食べても構いません。
青木厚医師(『「空腹」こそ最強のクスリ』著者)の推奨:
- 素焼きナッツ: 不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラルが豊富
- チーズ: 少量のタンパク質と脂質
- 無糖ヨーグルト: 乳酸菌も摂取できる
- 生野菜: 食物繊維とビタミン
断食中の飲み物:
- 水、白湯、炭酸水
- 無糖のコーヒー、お茶、紅茶
- スムージー(少量なら可)
NGな飲み物:
- 砂糖入りの飲料
- 人工甘味料入り飲料(血糖値やインスリンに影響)
- 牛乳、豆乳、アーモンドミルク
- アルコール
週1回でも効果はある
毎日続けるのが理想ですが、週末だけ、あるいは平日だけでも効果は期待できます。
青木医師によれば: 「週1日でも行えば胃腸の休息にはなり、オートファジーも活発化します。週末だけの16時間断食でも体質・不調改善の効果は期待できます」
方法2: オートファジーを活性化する食品成分
近年の研究で、オートファジーの活性化を促す食品成分が明らかになってきました。
ウロリチンA
含まれる食品: ザクロ、ベリー類、くるみなどのナッツ
UHA味覚糖の研究によれば:
- 壊れたミトコンドリアを除去するオートファジーの働きをサポート
- 線虫の寿命が1.5倍長くなったことが報告されている
- 長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)の活性化もサポート
レスベラトロール
含まれる食品: 赤ワイン、ブドウの皮
研究により確認された効果:
- オートファジーとサーチュイン遺伝子を同時に活性化
- 抗酸化作用が高く、エイジングケアに注目
- ウロリチンAとの相乗効果が確認されている
スペルミジン
含まれる食品: 納豆(特に含有量が多い)、味噌、ヨーグルト、チーズ、しいたけ
- ポリアミンの一種
- オートファジーを活性化することが確認されている
- 発酵食品に多く含まれる
カテキン
含まれる食品: 緑茶、抹茶
- オートファジーを活性化させる作用がある
- 抗酸化作用や血糖値の上昇抑制にも効果的
- カフェインが気になる人は早めの時間に
アスタキサンチン
含まれる食品: 鮭、いくら、エビ
UHA味覚糖とAutoPhagyGO社の共同研究で:
- 細胞でのオートファジー活性が確認された
- レスベラトロールとの組み合わせで相乗効果
相乗効果のある組み合わせ
UHA味覚糖の研究では「機能性フードペアリング」の考え方が示されています:
ウロリチンA + レスベラトロール
- それぞれ単独で働かせた時の合計値(理論値)より、併せて働かせた方がオートファジー活性が高まる(実測値)
- 相乗効果が科学的に確認されている
方法3: 運動と生活習慣
空腹時の軽い運動で活性化
奈良県立医科大学の研究論文によれば:
- 空腹時に運動をすることで、さらにオートファジーが活性化される
- 心筋細胞も新しく生まれ変わり、心機能が改善したとの報告がある
ただし、強度の高い運動は逆にストレスになる可能性があるため:
- ウォーキング
- ヨガ
- 軽いストレッチ
- 腕立て伏せやスクワット(軽度)
など、無理のない範囲で取り入れましょう。
適度な運動の重要性(筋肉維持のため)
断食中は脂肪だけでなく筋肉も分解されるリスクがあります。
- 筋肉量が低下すると基礎代謝が落ち、痩せにくくなる
- 適度な運動で筋肉をつけることが重要
- 毎日続けやすい運動を取り入れる
その他の生活習慣
- 十分な睡眠: 睡眠中もオートファジーは働いている
- ストレス管理: 過度なストレスはオートファジーを抑制
- 高脂肪食を控える: 脂肪肝になるとルビコンが増加し、オートファジーが低下
オートファジーの効果が出るまでの期間

オートファジーの効果を実感できるまでの期間は、個人差がありますが、目安は以下の通りです。
活性化開始: 空腹後12〜16時間
銀座アイグラッドクリニックの解説によれば:
- 一般的にオートファジーが活性化し始めるのは、空腹になってから12〜16時間後
- 「16時間断食」はこの科学的根拠に基づいている
便通改善: 2〜3週間
- お通じが良くなるなどの変化は比較的早い
- 2〜3週間ほどで感じる人もいる
- 腸内環境の改善効果
肌の変化: 1〜2ヶ月
- 肌の調子が改善されるなどの変化
- 1〜2ヶ月ほどかかる場合が多い
- 細胞の新陳代謝が促進された結果
体重減少: 個人差が大きい
2022年に発表された論文では:
- カロリー制限グループと時間制限型食事法(オートファジーダイエット)グループを比較
- 体重の減り方に明確な差は見られなかった
- すべての人に同じ効果が得られるわけではない
継続が重要(66日の法則)
効果を持続させるには、オートファジーを活性化させる生活を継続することが重要です。
ロンドン大学の研究によれば:
- 新しい習慣が定着するまで平均66日かかる(21日という俗説は誤り)
- 週に数回行うだけでも効果が期待できる
- 無理なく続けられるペースを見つけることが大切
<a name="section7"></a>
オートファジーダイエットの注意点とリスク
オートファジーは健康に役立つ仕組みですが、誤った方法で実践すると健康を損なう可能性があります。
過度な断食は逆効果(筋肉も分解される)
長期間の断食や極端な食事制限は危険です。
小田クリニック新宿の医師による解説:
- 断食中はケトン代謝の状態で、中性脂肪だけでなく筋肉も分解してエネルギーを作り出している
- 筋肉量が徐々に減少し、基礎代謝量が減る
- 結果として痩せにくい体質になってしまう
オートファジーが細胞の材料を再利用する際、必要な栄養素が不足していると:
- 健康な細胞まで分解してしまう
- タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの栄養素は細胞の材料として不可欠
実体験:断食で栄養不足に陥ったケース
筆者自身も、過度な断食を試みた際に栄養不足に陥った経験があります。
当時、16時間どころか18〜20時間の断食を毎日続けた結果:
- 慢性的な倦怠感とエネルギー不足
- 集中力の低下
- 筋肉量の減少(体重は減ったが、体脂肪率は改善せず)
- 常に疲れやすい状態
バランスの良い食事に戻し、適度な運動を取り入れることで徐々に回復しましたが、この経験から学んだ教訓は「無理は絶対に禁物」ということです。
オートファジーは確かに素晴らしい仕組みですが、それを活性化させるために体に過度な負担をかけては本末転倒です。
栄養不足のリスク
断食後にはバランスの良い食事を心がけてください:
必須栄養素:
- タンパク質: 肉、魚、卵、大豆製品(体の組織を作る)
- ビタミン: 野菜、果物(体の機能を調節)
- ミネラル: 海藻、乳製品(細胞の健康維持)
持病がある人、妊娠中・授乳中は医師に相談
以下の方は、断食を始める前に必ず医師に相談してください:
特に注意が必要な人:
- 糖尿病の方: 低血糖を起こすリスクがある
- 心臓病や腎臓病: 症状が悪化する可能性
- 妊娠中・授乳中: 胎児や乳児への栄養供給に影響
- 持病のある方: 断食が体に負担をかける可能性
断食明けの食事の注意(血糖値スパイク)
16時間の断食明けに最初に摂る食事は、空腹で敏感になっている胃腸にやさしく、血糖値を急に上げないものを選ぶことが大切です。
おすすめの食品:
- 野菜スープや味噌汁
- 葉物野菜のサラダ
- スムージー
- 無糖ヨーグルト
- ベリー類
- きのこ類
- 玄米や雑穀米(少量から)
- 魚や脂身の少ない肉、大豆製品
避けるべき食品:
- 揚げ物や脂肪の多い肉類
- 白米やパン、麺類などの精製された炭水化物
- 辛味や酸味の強い食品
- 冷たい飲み物やアイス
すべての人に同じ効果があるわけではない
小田クリニック新宿の解説によれば: 「16時間ダイエットには体重や血糖値、脂質代謝などに良い影響を与える可能性が研究で示されていますが、すべての人に同じ効果が得られるわけではありません。体質や生活習慣、実施方法によっても差があるため、効果を感じにくい人もいるのが現状です」
個人差を考慮すべき要因:
- 年齢
- 性別
- 体質
- 生活習慣
- 運動量
- ストレスレベル
自分の体調をよく観察し、無理のない範囲で実践することが何より大切です。
<a name="summary"></a>
まとめ:オートファジーは健康長寿の鍵だが万能ではない
この記事のポイントをまとめると:
1. オートファジーは細胞の「リサイクルシステム」
- 細胞が古いタンパク質や壊れた細胞小器官を分解して再利用
- 1日240gものタンパク質を細胞内でリサイクル
- 2016年にノーベル賞を受賞した大隅良典教授の研究で解明
2. オートファジーの3つの重要な役割
- 細胞の新陳代謝(常に新鮮な状態を保つ)
- 飢餓状態での栄養確保(生き延びるための緊急システム)
- 有害物質の除去(細菌、壊れたミトコンドリア、異常タンパク質)
3. 科学的根拠のある活性化方法
- 16時間断食: 空腹後12〜16時間で活性化開始、週1回でも効果あり
- 食品成分: ウロリチンA、レスベラトロール、スペルミジン、カテキン、アスタキサンチン
- 運動と生活習慣: 空腹時の軽い運動、十分な睡眠、ストレス管理
4. バランスが大切(無理は禁物)
- 過度な断食は筋肉も分解し、エネルギー不足を招く
- 栄養バランスの取れた食事が前提
- 持病がある人、妊娠中・授乳中は医師に相談
- すべての人に同じ効果があるわけではない
オートファジーは、私たちの体が持つ素晴らしい自己修復機能です。しかし、それを活性化させるために極端な方法を取ったり、体に過度な負担をかけたりしては本末転倒です。
科学的根拠に基づいた適切な方法で、無理なく続けることが何より大切です。自分の体調をよく観察しながら、健康的な生活習慣の一部として取り入れていきましょう。
参考文献・出典
[1] サワイ健康推進課「健康長寿のカギを握る『オートファジー』とは」大阪大学名誉教授・吉森保監修 (2024年)
[2] 科学技術振興機構「オートファジーに魅せられて」
[3] 奈良県立医科大学 オートファジー・抗老化研究センター「老化抑制の鍵を握るオートファジーの活性を制御し、加齢性疾患の予防や治療につなげる」中村修平センター長 (2024年)
[4] 日本経済新聞「細胞が若返るオートファジー機能 活性化で老いを抑制」(2022年)
[5] 銀座アイグラッドクリニック「オートファジーの効果が出るまではどのくらい?肌や健康への影響も解説」(2025年)
[6] 小田クリニック新宿「16時間ダイエット(断食)の効果はいつから?やり方や飲んでいいもの・痩せない理由も解説」
[7] UHA味覚糖 ヘルスケア研究所「オートファジーを活性化する注目の成分ウロリチンとレスベラトロール」
[8] 首相官邸「オートファジー研究が開く医学の新境地」(2017年)
[9] 東京工業大学「オートファジー-ノーベル賞を受賞した大隅栄誉教授の研究とは」(2016年)